頭が良くなる1000語

この教材は、ダウンロード販売のみ行っております。

教材の紹介

「頭がよくなる1000語」は語彙力を培い、確認するワークブックです。
家族や先生とアドベンチャーゲーム的に200の設問に取り組んでください。

「1000語」はどんなことばか?

200の設問は「同頭語」、「同尾語」、「仲間集め」のカテゴリーから多く出題しています。
すくすくどんどんの「基本800語」を取捨選択し、加えて、絵本や、こども百科事典、図鑑、
ことば辞典、教科書、少年少女用読み物を再調査し、使用頻度の高い1500語を抽出しました。

さらに、小中の科目学習における重要度でそれをスクリーニングし「体言」
(ものやことの名前)のみに限定して「頭がよくなる1000語」としました。

「あるく」「あかるい」等、ものごとのなまえではないことば(用言)は
今回1000語には入れておりません。

この教材の使い方

「頭がよくなる1000語」は、発問者(ひとり)と回答者(ひとり以上)が共同して読み進める語彙力強化のワークブックです。

家庭では、お母さんか、お父さんが質問し、こどもが回答するのが基本的スタイルですが、兄弟姉妹や祖父母と孫など組み合わせはいろいろです。
時には発問者と回答者が交代してもよいでしょう。
教室では先生が質問し、こどもたちに挙手をして答えさせます。

家庭でも、教室でも、回答者には目を閉じさせてください。
語彙力強化には「ことば(音)のイメージ化」が不可欠です。
目を閉じていれば、イメージ化に専念できます。

このワークブックを行なう場合の最も大切なルールは「できなければ、次の問題には行かない」ということです。
たとえば、「どうぶつのなまえを10個、言ってください」という問いがあれば、回答者が10個言えるようになるまで、次の問題には進みません。

初めのうちは、簡単に進むことができると思います。
見事200問目を終えた暁には、重要な体言1000語のボキャブラリーホルダーです。

はじめに

はじめに(教育デザイン研究所 松本敏史)

これまで、何度も、小中学生を対象に統一学力テストが実施されてきました。

テスト結果で、毎回のように言われるのが「読解力」や「記述・論述式問題に対処する力」の不足です。「テストでは、読解力を必要とする問題の正答率が低く、記述・論述式の問題では無解答が目立った。最初から解答をあきらめてしまう子や、自分の考えを文章にまとめる力が不十分な子が多い」などと結果分析されています。

私は幼児から高校生までいろいろな科目を指導してきましたが、読解力、作文力不足を克服するには「語彙力強化」が必要不可欠の条件であり、しかもそれは、乳幼児期など、できるだけ早い時期から意図的に行なわれるべきであると思います。

算数の文章題でも、数学の応用問題でも、あるいは、理科や社会科の説明的文章を
読む場合でも、あるいは設問に回答する場合でも「読解力」や「作文力」が要求さ
れます。さらに、その基礎に「語彙力」がなければなりません。

算数や数学で計算問題はできるが、文章題が解けないというのは、国語力に問題があるといって過言ではありません。
「周囲250メートルの池の周りに5メートル置きに柳の木を植えます。何本の木が必要でしょうか?」
算数の先生はこの文章題を解くときに、絵(図)を描きなさいというでしょう。ところが、この問題(文)が理解できなければ絵は描けません。
文章題を解くためには、まずその文章の意味を理解し、それを頭の中でイメージ化し(場合によってはそのイメージを紙に書いて)そのイメージを計算式に置き換え、計算のルールに基づいて、その式の解き答えを出すといプロセスが必要です。
この文章の意味を理解する基礎的要件が語彙力です。

「あおいそら、まんかいのさくら」が理解できるのは一般的には小学生ぐらいからでしょう。幼児には「まんかいの」が難しいですね。年長さんだと、「あおいそら」を理解できるでしょうが、2歳児だとやはり難しいでしょう。音は聞こえていても理解はできないということです。

乳幼児は生存に必要で身近にある具体的なものからことばを習得していきます。用言よりは先に体言を、その中でも具体的な(目に見える)ものからことばを習得していきます。1+1=2という数式が理解できるということはこれらのひとつひとつの記号(ことば)の意味がわかっていることが前提です。ところが、これらの記号は抽象的であるため、乳幼児にこの式と同様のことを理解させるためにはまず具体的なもの(みかんとか飴玉とかおはじきとか)を使います。
その後、●を「いち」とか「ひとつ」とかの音で表現し、それと具体物(たとえばみかん1個)とが同じ量であること学び、さらに「1」という記号と同じ意味であることを覚えます。
「幼児教育はことばの教育から」、「頭のよい子は「ことば」で育つ」などの本を書かれた外山 滋比古さんは、幼児期によいことばをできるだけたくさん習得することが大
事であり、母親またはそれに類する人の役割が非常に大きい。また、この時期のことばの教育の是非がこどもの後々の能力に大きく影響すると記しておられます。
幼児期に基本的なことばをしっかり覚えることが重要です。

それでは、幼児期に基本的なことばをしっかり覚える、つまり確かな語彙力を培うためにはどうすればよいでしょうか?
幼児ですから勉めて強いる(勉強)は逆効果です。ひとつひとつの身近な具体物は手にとって、あるいは指差してその名を話し、聞かせ、まねをさせる、これの繰り返しです。学ぶということはまさにそういうことで学ぶは(まねぶ)を語源とします。
ある程度の語彙力がつけば、こんどは具体的なものから抽象的なことを学びますがまずは、具体語の基礎固めが必要で、それには昔から「ことばあそび」が効果的でした。

語彙の基礎固めの「ことばあそび」として次のようなものがあります。
下に行くほど難しいと思います。
「しりとり」(長じてはジャンル限定しりとりとか2文字しりとりもあります)
「同頭語、同尾語」(さいしょに「あ」のつく動物は?とかです)
「なかまあつめ」(動物の名前を20個言ってみよう、とかです。)
「和洋中申すか?申すか?」「魚鳥木申すか?申すか?」(上のバリエーション)
「はんたいことば」
「はやくちことば」
「短文作り」(落語の三題話みたいなもの。2語か3語を与えて話を作らせる)

お母さんや先生も楽しみながらゲーム的にやるのがコツですね。「あそび」ですから。

楽しいときにはドーパミンという物質が脳内に分泌されます。このときに理解力、記憶力も高まることが立証されています。

さて、唐突ですが「るりかけす」をご存知ですか?
これは奄美大島に生息する瑠璃色のかけす(小鳥)です。
恥ずかしながら、私は幼児教育に関係するまで「るりかけす」を知りませんでした。
しかし、これは、こどもにとってはたいへん重要なことばなのです。
何故か?
しりとりをすると「あひる」とか「かえる」とか「さる」とか「る」で終わる身近な
ことばが結構あります。では「る」で始まることばは?「るす」か「ルーレット」
ぐらいしか思い浮かばないでしょう。留守は抽象的なことばで絵に表現しにくいので
案外幼児には覚えにくいことばです。ルーレットもまあちょっとしんどいですね。
そこで、登場する伝家の宝刀が「るりかけす」です。「る」で始まるひらかな表記の
具体物はこれしかありません。
天然記念物ということですから一般的に見ることはできないのですが、賢いお母さん
なら、ここは、動物図鑑か鳥類図鑑、もちろんネット検索(googleのイメージ
検索をすればでてきます)でもしてお子さんに見せてあげるでしょう。

幼稚園でも学校でもしりとりをする場面で伝家の宝刀「るりかけす!」で一躍スターになれます。すごいね、よく知ってるねと褒められたら最高ですね。
それが、モチベーションになってさらなる「ことばの探求」が始まるでしょう。

ところで、瑠璃色とはどんな色でしょうか?
鮮やかな濃いめの青色ですね。実は私は「るりかけす」を知って初めて瑠璃色も知りました。12色の絵の具やクレヨンだと「群青色(ぐんじょういろ)」もないです。まして浅葱色(薄い藍色)はない。いや、藍色もないでしょう。
先に話題にした「あおいそら」の「あおい」には青い、蒼い、碧いと漢字をあてることができますが、これらはみな違う色です。
本来、空はすべて「青い」わけではありません。くすんだ空なら「蒼い」がより的確です。
しかし、そのことばを知らなければ、「青い」を用いるしかありません。
ことほど左様に「ことば」は奥深いものであります。

「るりかけす」をきっかけに子どもが「色」に興味をもって少なくとも24色ぐらいのボキャブラリーを習得できれば、絵本を見ていても、今までの見方とは異なったより深いものが見えてくるはずです。「ことば」は理解したり記憶するための道具です。必須アイテムなのです。

ここで持論を書いておきます。
「読解力、作文力のある人は、語彙が豊富である。そういう人は国語だけでなく他の学科も優秀であり、今、成績がそれほどでなくても後伸びする傾向が大である。語彙が豊富な人は、幼少期に絵本やジュブナイルを読み聞かせてもらった経験頻度が多い。親またはそれに準ずる人たちがこどもの語彙を育てる。」

私が作りました幼児のための知能開発ワークブック「すくすくどんどん」は書店で販売されておりませんが、これまでに通販や教室販売で10万冊以上の販売実績のあるロングセラーです。
このワークブックを作るときに「基本800語」を選び、それを「言語」、「図形」、「数・量」、「記憶」、「(百科全書的)知識」、「巧緻性」の6分野でスパイラルに繰り返し学ぶことを柱にしました。

たとえば、「ことば」で学習したやさいやくだものを、「かず」の量の比較のところで再度登場させる、さらに「記憶」のところでも設問の材料にするというように、縦軸、横軸を系統的に関連させながら学習するものです。

今回、この本を作るときにすくすくどんどんの「基本800語」を含めて、絵本や、こども百科事典、図鑑、こどもことば辞典、少年少女用読み物を再調査し、ことばの使用頻度の高い1500語を抽出しました。さらに、科目学習における重要度でそれをスクリーニングして「頭のよくなる1000語」としました。

この本では、「頭のよくなる1000語」にあることばを「回答例」としています。「1000語」は「もの」や「こと」の名前(体言)だけです。「あるく」とか「あかるい」とかものごとのなまえではないことば(用言)は今回1000語には入れておりません。

(あいさつのことばだけが例外で少し入っています)

「ことば」は思考するための道具であり、記憶するための道具です。使えることばの量(ボキャブラリー、語彙力)が豊富であればあるほど「賢い」と言って間違いではありません。

この問題集は、ことばのアドベンチャーブックみたいなものです。

小学校3年生になるまでに1冊クリヤーしておくとよいでしょう。

もし、6歳以下の子が1冊クリヤーしたならば「きみはとても賢い、小学生になったらきっと成績優秀になる」と言ってあげればいいでしょう。国語だけでなく、算数や理科の成績もよくなるはずです。ことばの力はあらゆる科目の基礎、土台となります。

70歳以上の人が、この本を1冊クリヤーすれば「健脳度A」(年齢にしてはまだまだ若い脳をもってますよ)と言ってあげるとよいでしょう。

この本は、ふたりがペアになって読み進める本です。お母さんか、お父さんが質問し、子どもが回答するのが基本的スタイルですが、兄弟姉妹や祖父母と孫など組み合わせはいろいろです。

できなければ、次の問題には行かないようにしてください。初めのうちは、簡単に進むことができると思います。

たとえば、最初に「ぬ」のつくことばを5つ、「る」のつくことばを5つ言えたら、結構なボキャブラリーを既に持っていて、たぶん短期間にこの本を1冊終えることができると思われます。その場合は次の2000語シリーズ(制作中)に進んでください。

また、この本は「1000語」のボキャブラリーがあるかどうか、確認することが主目的

ですので、「新しい語彙の習得」のためには、絵本を読む、子ども百科を読む、物語本を読むなど日頃の活動も大切にしてください。

では、ことばのアドベンチャーへ出発です。ボン・ボヤージュ!

200問全部クリヤーのメルクマール

5,6歳児: たいへん優秀です。小学校での成績はトップクラスになるでしょう。太鼓判を押します!

小1,2年生: 優秀です。国語だけでなく他の科目の成績もいいはずです。中学受験にも挑戦できるでしょう。

小3から6年生:1回でクリヤーできれば優秀です。

中学生以上: できて当然です。1回でできなかった場合、日頃から辞書や事典を読むなどの努力が必要です。

75歳以上: たいへん優秀です。

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